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#CSC|第2章【詐欺師/ソーシャルエンジニアリング】

彼…スカイは無言のまま、まるで私の存在すら忘れているかのように歩みを進めた。

 

『久しぶりだね…何処かに旅行でも行っていたのかい?』

 

おもむろに話しかけてみた。

 

スカイは無言のままだった…

 

私は思い切って、回りくどい言い方をやめ、ストレートに聞いてみた…

 

『何故、伝えるべき人間が私なんだね?』

 

それまで何も話さず、ただひたすら公園を後にしていたスカイが突然歩みを止めた。

そして、少しうつむき加減だった顔をスッと上げ、真っ直ぐ前を向いてこう言った。

 

『僕にも分かりません…ただ…貴方に話した方がいいと"感じた"からです』

 

彼はこう続けた…

 

『ラップトップ 1台で、人の生死をもコントロール出来る…俄かには信じがたい事かもしれませんが、いくつもの負の要素が重なり合い、精神的に壊れていく人達と、システムでコントロールされた中で"生かされている"人達…

そして、その現実(リアル)と、インターネットが生み出した"境界線の無い"世界が繋がった時、それは可能になるんです』

 

私はスカイの横顔を見ながら、まるで戦場から帰還した兵士が、戦場で見た凄まじい光景がフラッシュバックしているかのように語るその姿に、ある種の哀れみに似た気持ちでスカイをじっと見ていた。